【『ノモンハン : 見下ろす神、地を這う神』 第八十一回】 [ノモンハン考]
☆明日は、靖国神社に御参りさせていただきます。
では、『ノモンハン :地を這う神々の境地』です。
◇ ◇
第十六柱 陸軍伍長 <岩崎 正吉>
「隊長の無事を知つて瞑目」
岩崎上等兵は、八月下旬の第二次ノモンハン事件当時、分隊長として活躍してゐた。
敵戦車の数は以前に数倍して、数十、数百の巨体が、緑の地平線上に黒雲のやうに、あとからあとから湧き上つてくる。
「我が砲の威力を見せてやれ」 歴戦の勇士たちは、びくともせぬ。すばやく我が砲弾が虚空をかすめて飛んでゆく。鉄板を破る小気味のよい音。忽ち敵の巨体から火を吐くよと見る間に、煙が竜巻のやうに空に上りだした。
その時だ、岩崎上等兵の傍にあつて指揮をとつてゐた中隊長が、突如、敵弾に当つて倒れた。
「やつたな!」
上等兵は、歯を食ひ縛つて前方に躍り出ると、
「中隊長の仇討だ。射て、射てツ」と、部下を励ましながら、押し寄せ来る戦車群めがけて猛射猛撃を続け、遂によく寡兵をもつて数十倍の敵を撃退し、陣地を確保することが出来たのであつた。
夜が来た。岩崎上等兵は、闇に乗じて、中隊長を安全な場所へ移さうと考へ、四名の部下を指揮して中隊長を担架に乗せ、護送することになつた。
しかるにその途中、敵は突如我を発見して機銃を乱射して来た。一米先も見えぬ闇の中だ。上等兵は笑つて、
「なあに、盲射ちだ、行け、行けツ!」と、自ら担架に手を添へながら駆け出さうとした刹那、無念、飛び来つた一弾が、上等兵の胸を貫いた。
上等兵はドツと倒れた。が、見よ、その手はまだしつかと、担架を掴んでゐるではないか。
「上等兵殿、上等兵殿」 傍の兵士が、耳に口を寄せて叫ぶと、上等兵は両目を見開いて、
「中隊長殿は? 中隊長殿はどうした」と、気遣はしげに叫んだ。
「中隊長殿は、御無事であります」と答へると、上等兵は嬉しさうに、
「さうか、それはよかつた。みんな、中隊長をよろしく頼んだぞ。いいか、気をつけて行け」
と、とぎれとぎれに叫び、最期に、
「天皇陛下万歳」と唱えつつ瞑目した。しかも片手に、中隊長の担架の端を、しつかりと握りながら。
◇ ◇
<「我が砲の威力を見せてやれ」 歴戦の勇士たちは、びくともせぬ。すばやく我が砲弾が虚空をかすめて飛んでゆく。鉄板を破る小気味のよい音。忽ち敵の巨体から火を吐くよと見る間に、煙が竜巻のやうに空に上りだした。>
私は、今、この本を古本屋で買って、砲兵器について勉強したりもしている。
『大砲撃戦 野戦の主役、列強の火砲』
(イアン・V・フォッグ著 サンケイ新聞出版局)
でも、難しくって、その場では理解しても、すぐに忘れちゃうんだよなあ・・・^^;
また、<すばやく我が砲弾が虚空をかすめて飛んでゆく。鉄板を破る小気味のよい音。>については、もうすぐ公開の娯楽ヒーロー映画『アイアンマン』の予告編を見て欲しい。
その予告編の終わりのほうで、アイアンマンが戦車にロケット砲を撃つのだが、<すばやく我が砲弾が虚空をかすめて飛んでゆく。鉄板を破る小気味のよい音。>のニュアンスがやや伝わると思うのだ。
アイアンマン 予告編
(2008/08/14)
では、『ノモンハン :地を這う神々の境地』です。
◇ ◇
第十六柱 陸軍伍長 <岩崎 正吉>
「隊長の無事を知つて瞑目」
岩崎上等兵は、八月下旬の第二次ノモンハン事件当時、分隊長として活躍してゐた。
敵戦車の数は以前に数倍して、数十、数百の巨体が、緑の地平線上に黒雲のやうに、あとからあとから湧き上つてくる。
「我が砲の威力を見せてやれ」 歴戦の勇士たちは、びくともせぬ。すばやく我が砲弾が虚空をかすめて飛んでゆく。鉄板を破る小気味のよい音。忽ち敵の巨体から火を吐くよと見る間に、煙が竜巻のやうに空に上りだした。
その時だ、岩崎上等兵の傍にあつて指揮をとつてゐた中隊長が、突如、敵弾に当つて倒れた。
「やつたな!」
上等兵は、歯を食ひ縛つて前方に躍り出ると、
「中隊長の仇討だ。射て、射てツ」と、部下を励ましながら、押し寄せ来る戦車群めがけて猛射猛撃を続け、遂によく寡兵をもつて数十倍の敵を撃退し、陣地を確保することが出来たのであつた。
夜が来た。岩崎上等兵は、闇に乗じて、中隊長を安全な場所へ移さうと考へ、四名の部下を指揮して中隊長を担架に乗せ、護送することになつた。
しかるにその途中、敵は突如我を発見して機銃を乱射して来た。一米先も見えぬ闇の中だ。上等兵は笑つて、
「なあに、盲射ちだ、行け、行けツ!」と、自ら担架に手を添へながら駆け出さうとした刹那、無念、飛び来つた一弾が、上等兵の胸を貫いた。
上等兵はドツと倒れた。が、見よ、その手はまだしつかと、担架を掴んでゐるではないか。
「上等兵殿、上等兵殿」 傍の兵士が、耳に口を寄せて叫ぶと、上等兵は両目を見開いて、
「中隊長殿は? 中隊長殿はどうした」と、気遣はしげに叫んだ。
「中隊長殿は、御無事であります」と答へると、上等兵は嬉しさうに、
「さうか、それはよかつた。みんな、中隊長をよろしく頼んだぞ。いいか、気をつけて行け」
と、とぎれとぎれに叫び、最期に、
「天皇陛下万歳」と唱えつつ瞑目した。しかも片手に、中隊長の担架の端を、しつかりと握りながら。
◇ ◇
<「我が砲の威力を見せてやれ」 歴戦の勇士たちは、びくともせぬ。すばやく我が砲弾が虚空をかすめて飛んでゆく。鉄板を破る小気味のよい音。忽ち敵の巨体から火を吐くよと見る間に、煙が竜巻のやうに空に上りだした。>
私は、今、この本を古本屋で買って、砲兵器について勉強したりもしている。
『大砲撃戦 野戦の主役、列強の火砲』
(イアン・V・フォッグ著 サンケイ新聞出版局)
でも、難しくって、その場では理解しても、すぐに忘れちゃうんだよなあ・・・^^;
また、<すばやく我が砲弾が虚空をかすめて飛んでゆく。鉄板を破る小気味のよい音。>については、もうすぐ公開の娯楽ヒーロー映画『アイアンマン』の予告編を見て欲しい。
その予告編の終わりのほうで、アイアンマンが戦車にロケット砲を撃つのだが、<すばやく我が砲弾が虚空をかすめて飛んでゆく。鉄板を破る小気味のよい音。>のニュアンスがやや伝わると思うのだ。
アイアンマン 予告編
(2008/08/14)
2008-08-14 11:33
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森まさこ 黒川弘務
《《 ECパートナーズ 佐藤行一 です。 048,999,6996 (ネットショップ実務士) 》》
国内でコロナ感染者が増える中、 安倍晋三首相は2月19日に地元 山口県下関市「下関ふく連盟」の見原宏理事長らの表敬を首相官邸で受けた。
総理地元の業者ということもあり、官邸では特別待遇であった
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《 レイシスト議員杉田水脈 ナチス 自民 安倍 イラン 国立感染症研究所 トランプ イタリア》
《 森まさこ大臣が、一連の騒動について真実を語る「震災時に黒川弘務をはじめ多くの検察官が逃亡した。その後 黒川氏の謝罪を受け、安倍首相の命令で黒川の定年延長を決定した」 》
《 新田哲史「常識的に考えて 安倍首相を批判する野次は、知的障害者へのヘイトスピーチそのもので規制すべきである」 》
《 koichi.sato.79656 》
by ECパートナーズ 佐藤行一 (2020-04-08 22:30)