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【『ノモンハン : 見下ろす神、地を這う神』 第五十四回】 [ノモンハン考]

【『ノモンハン : 見下ろす神、地を這う神』 第五十四回】

▼≪関東軍と関東州と満州と・・・(その6)≫

1916年、袁世凱の死に伴い、その北洋軍閥は求心力を失い分裂を余儀なくされた。
その中で、安徽派の段祺瑞と、袁世凱の後継として大総統に就任した黎元洪と<府院の争い>と言う権力闘争が繰り広げられた。
黎元洪は、直隷派の馮国璋を副大総統に指名し、安徽派の勢力拡大を防ごうとした。
だが、翌年には、黎元洪、失脚す。
馮国璋は、臨時大総統になるも、時を同じくして、孫文が広東軍政府を組織して中華民国からの独立を宣言し、その対応において、安徽派の段祺瑞と奉天派の張作霖の主戦論(南征主張)に押し切られ、多数派の形成にも失敗するのだった。
そして、更に翌年、馮国璋、失脚す。
だが、北洋軍閥の分裂後の諸軍閥総体の名称は、馮国璋の出身省の「直隷軍閥」として残った。
馮国璋は失意のうちに、1919年末病死する。
だが、直隷派を継承した曹○(金偏に昆)と呉佩孚は反段祺瑞運動を諦めておらず、
1920年、直隷派は奉天派と「反段祺瑞連盟」を結成し、この勢いを受けて呉佩孚は自分の直隷軍を安徽派討伐のために配備していた。
7月14日、戦争が勃発、五日後には終わる。
その擁する数万の辺境の防衛軍を失い、段祺瑞は失脚、事実上、安徽派は崩壊する。

安直戦争において、張作霖は、その率いる奉天軍閥を、直隷派(中央政府サイド)を為すものとして参戦させる。
直隷派が、やや押されていたときに大挙として軍勢を繰り出し、いわゆる「おいしい役回り」で勝利に貢献した。

だが、二年後、第一次奉直戦争が勃発する。
「奉」は<奉天派>を意味する。「直」は<直隷派>を意味する。
つまり、張作霖が中央に反旗を翻したのだ。
何故か?
答えはシンプルである。
張作霖も、対する曹○(金偏に昆)と呉佩孚も、互いに権力欲が並外れていた。主導権争いでまとまるものもまとまらないのだ。
しかし、この第一次奉直戦争において、奉天軍は敗北。張作霖軍は奉天に退き、東北三省の自治を宣言するのだった。

さて、島田俊彦著『関東軍(講談社学術文庫)』によると、こんな文章がある。
 ≪・・・しかし、さしあたっては、いわば関東軍誕生の産婆役をはたしたことにみられるように、外務側がイニシアティブを握っていた。たとえば、大正十一年(一九二二年)の第一次奉直戦争(奉天派の張作霖と直隷派の呉佩孚の戦い)に際して、張作霖支援を主張した関東軍の力は、外務側の(外相内田康哉)の不干渉政策を打ち破れるほど圧倒的ではなかった。・・・≫

ふーむ、面白いですね。
後に語るが、張作霖のリベンジマッチである第二次奉直戦争においては、関東軍の充分な支援を受けた奉天軍閥は勝利するのである。

そもそも、安直戦争で敗北した安徽派の段祺瑞こそが、過剰な日本寄りの政策を展開したために、五四運動など反日感情の高まりと共にその人気を失墜させたのである。
曹○(金偏に昆)らの直隷派が英米の支援を受けて、奉天派の張作霖と同盟した結果、安直戦争が勃発したのである。

しかも、後に語るが、第二次奉直戦争に勝利した張作霖は、下野していた段祺瑞を、北京における臨時政府の執政に任命しているのである。

・・・いやはや、もう、「昨日の敵が今日の友」を地でいっている^^
この頃の中国は妙にピュアである^^;
「青春」を感じさせる節操のなさである・・・。
              (続く 2006/12/29)


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 ECパートナーズ 佐藤行一 です 


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名誉校長 → 安倍晋三内閣総理大臣夫人 安倍昭恵

・幼稚園の運動会で 「安倍首相ガンバレ」「安保法制国会通過よかったです」の選手宣誓
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安倍晋三「共鳴できる」 ネトウヨ「共鳴できる」   ==》  トンスラー??




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by  ECパートナーズ 佐藤行一 です  (2020-01-31 22:31) 

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