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【『ノモンハン : 見下ろす神、地を這う神』 第七十七回】  [ノモンハン考]

☆では、『ノモンハン :地を這う神々の境地』です。

   ◇   ◇

 第六柱   陸軍軍曹 <石戸 虎男>

 第七柱   陸軍伍長 <麻生 宗幸>

 第八柱   陸軍上等兵 <山下 巳之二>

 第九柱   陸軍上等兵 <中島 勇一>

 第十柱   陸軍一等兵 <涌田 一次>

 第十一柱   陸軍一等兵 <峯 敏一>
    (「敏」の辺は「田」であるが、その文字がネット上で見つからず、この文字にて失礼!)>

     「輝く保線決死隊」

 「前方の銃眼高地に電話を引け!」

 その命令の高地までは、砲兵陣地から数千米もあり、殆ど蟻の這ひ出る隙もないほどの弾幕が、水面に雨の注ぐやうに砂をはじいてゐる。

「準備はいいか!」

 石戸軍曹をはじめ六人は互ひにうなづきあふと、それぞれ十余巻の電話線を背にして、ヂリヂリ陣地から這ひ出て行つた。

「しつかり行けツ!」

「大丈夫か!」

 叫びかはしながら、一寸づつ二寸づつ匍匐前進する。大陸特有の赤々と燃える烈日に頭上から照りつけられ、手を触れるさへ熱い焼け砂からは、えんえん陽炎が立ちのぼつてゐる。電話線の重量は肩に食ひ込み、背を圧迫し、流汗淋漓として眼は上ずつて来るのだ。

 かうした困難を冒して六人は無事高地の観測所まで辿り着いたが、ホツとする間もなく、苦心惨憺して張りわたした電話線は、途中断線のため不通になつた。絶好な銃眼高地も、電話連絡を断たれてしまつては役に立たない。砲兵陣地からは一発の弾丸も発射出来なくなるのだ。

 六人は残りの電話線を背に再び高地を下りた。綿密に調べて行くと、驚くべし数十箇所の断線、しかもことごとく敵弾命中のためなのだ。それほど激烈な敵弾の中にさらされて、文字通り決死の作業はつづけられた。。

「しめたツ! 通じたぞ!」 石戸軍曹が叫んだ瞬間、放列に射撃号令が起ると、小気味よい衝撃が大気をゆるがせ、巨弾は唸りの尾を曳いて敵陣へ撃ちこまれはじめた。

 六勇士は無事に任務を果した喜びに、かがやく眼と眼でうなづきあひ、次々に敵陣を破砕して行く巨弾の行方を、手に汗握つて見送るのだつた。

   ◇   ◇

上記の「六勇士」だが、ご健在の方もいるでしょう。

生きながらに「柱」にしてしまって、すいません^^;

こうして、その活躍を記す名前が増えていくと、あるいは、「あっ! これ! 俺の親父だ!!」と言う、息子さんにあたる閲覧者の方もいましょう。

連絡下さい。

あなたのご尊父の活躍を教えてください。

・・・そして、「上等兵」と「一等兵」の違いも、どなたか、お教え下さい^^;

                                             (2008/08/01)
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